貯蓄型保険 vs NISA 比較シミュレーター
「保険で貯める」のと「保障は安い掛け捨てにして、差額をNISAで運用する」のと、どちらがどれだけ増えるのか。資産の増え方だけでなく、万が一(死亡・病気)のときに受け取れるお金・使えるお金まで、同じ月額で正直に比較します。
🔍 このツールでわかること
- ✅ 同じ月額を払ったとき、満了時にいくらの差がつくか
- ✅ 途中で亡くなった場合、それぞれいくら受け取れるか
- ✅ 病気などでお金が必要になったとき、それぞれいくら使えるか(途中解約の元本割れも正直に表示)
🅰️ 貯蓄型保険プラン(保障と貯蓄を1本で)
🅱️ 分離型プラン(掛け捨て保険+残りをNISA)
⚡ もし10年目に「万が一」があったら
🏥 その前に——公的保険でここまでカバーされます
- 高額療養費制度: 医療費の自己負担には月ごとの上限があります(年収370〜770万円なら月約8〜9万円)
- 傷病手当金: 会社員・公務員が病気で働けない間、給与の約3分の2が最長1年6か月支給されます
- 遺族年金: 子のある家庭には遺族基礎年金(年約83万円+子の加算)、会社員なら遺族厚生年金も上乗せされます
民間保険で備えるのは「公的保険で足りない分」が基本です。金額は2026年時点の概算目安。
必要な保障額は家族構成や働き方で変わります。保険を見直すときは、遺族年金や高額療養費など公的保険でカバーされる分を差し引いて考えるのが基本です。迷ったらFPや保険相談窓口で過不足を整理してもらいましょう。
計算式と前提条件の解説
「1本にまとめる」か「分ける」かの比較
貯蓄型保険(終身保険・養老保険など)は、死亡保障と貯蓄が1本になった商品です。一方、FPの世界でよく比較されるのが「保障は保険料の安い掛け捨て定期保険で確保し、浮いた差額を自分で運用する」分離型の考え方です。たとえば月2万円を貯蓄型保険に払う代わりに、掛け捨て保険2,000円+NISA積立18,000円に分ける——本ツールはこの2つのプランを、同じ支払額の条件で並べて比較します。
このシミュレーターの計算式
貯蓄型保険の解約返戻金は、シンプルなモデルで計算しています。払込期間中に解約した場合は「累計払込額 × 途中解約返戻率」で、返戻率は加入直後の45%から満了直前の72%へ年数に応じて少しずつ上がっていきます。払込満了時は「総払込額 × 入力した返戻率(初期値105%)」です。現在主流の円建て・低解約返戻金型終身保険の一般的な水準を参考にしたモデル値であり、実際の返戻率は商品・年齢・期間で異なります。
なお、予定利率が高かった時代(1990年代以前)の契約や、一時払い終身・外貨建て保険などでは、もっと早い時期に返戻率が100%を超える設計もあります。お手元に設計書(解約返戻金推移表)がある方は、そちらの数字と見比べ、満了時の返戻率を設計書に合わせて入力し直してください。
保険のタイプで「変額保険」を選んだ場合は、計算方法が変わります。変額保険は保険の中で投資信託を運用する商品なので、NISAと同じ想定利回りを使い、そこから費用——保険料の約30%(保障・契約関係費用)と、積立金に対する年率約1.4%(維持・運用関係費用)——を差し引いて積立金を計算します。10年未満の解約にはさらに解約控除がかかります。
変額保険の死亡保険金は「基本保険金額+変動保険金額」で計算します。変動保険金額は、公表例示の「運用実績が3.0%を上回るとプラスになる」という記載に基づき、実際の利回りの積立金と基準利率3%の積立金の差額として概算しています(マイナスの場合も基本保険金額は保証)。この解約返戻金・死亡保険金のモデルは、大手生命保険会社の変額保険(終身型)の公表例示(35歳・月23,000円・30年払込)に、運用実績0%・3%・6%のすべてのケースで誤差±10%以内になるよう較正した概算です。実際の費用は商品・年齢・性別によって異なり、特に加入から10〜20年目の解約返戻金は実際の商品より高めに出ることがあります。また、NISA側は低コストのインデックス投資信託を想定し、信託報酬として年0.1%を想定利回りから差し引いて計算しています(これより高コストの投信を選ぶと、NISA側の結果は小さくなります)。正確な金額は必ず各商品の設計書でご確認ください。
分離型のNISAは、差額(貯蓄型保険料−掛け捨て保険料)を月次複利で積み立てる計算です。積み立ての仕組みは当サイトの複利・積立シミュレーターと同じですが、本ツールでは保険側と公平に比較するため、NISA側も信託報酬(年0.1%)を差し引いています(複利・積立シミュレーターは手数料を差し引きません)。グラフの点線(累計払込額)を下回っている期間は「その時点で解約すると元本割れ」を意味します。
万が一の備えは、まず公的保険から数える
「病気や死亡が心配だから大きな保険に」と考える前に、知っておきたいのが公的保険の手厚さです。
- 医療費——高額療養費制度があり、年収370〜770万円の方なら自己負担は月約8〜9万円が上限。それを超えた分は健康保険が負担します。
- 働けない間の収入——会社員・公務員なら傷病手当金として給与の約3分の2が最長1年6か月支給されます(これがいわゆる健康保険の「短期給付」の代表例です)。
- 遺された家族——子のある場合で遺族基礎年金(年約83万円+子1人あたり約24万円の加算)、会社員ならさらに遺族厚生年金が上乗せされます。
民間保険の役割は、これら公的保障で足りない分を埋めることです。必要以上に大きな保障を持つと、その分の保険料が資産形成に回らなくなります。
貯蓄型保険の利点も公平に
増え方の比較ではNISAが有利に見えることが多いですが、貯蓄型保険には数字に表れにくい利点もあります。
- 口座振替で半ば強制的に貯まるため、意思の力に頼らず続けられる
- 円建てなら満了時の返戻額が契約時に確定しており、相場に左右されない
- 終身保険なら払込満了後も死亡保障が一生涯続く(掛け捨て定期保険は期間満了で保障が終わる)
- 生命保険料控除により所得税・住民税が年数千円〜1万円程度軽くなる
- 死亡保険金には相続税の非課税枠(500万円×法定相続人数)がある
一方、NISA側の資産は運用次第で元本割れもあり得ます。「確実性と強制力」を取るか「増える可能性と流動性」を取るか——本ツールで数字の差を確認したうえで、ご自身の性格と家計に合わせて選んでください。
計算の前提条件と注意点
- 特定の保険商品を再現するものではなく、一般的な水準のモデルによる比較です。実際の保険は商品・年齢・健康状態で保険料も返戻率も変わります。
- 外貨建て保険は本ツールでは扱えません。為替レートで払込額も受取額も変動するため、円建ての前提が当てはまりません。変額保険は「保険のタイプ」で選択できますが、上記のとおり概算の費用モデルである点にご注意ください。
- 掛け捨て定期保険は更新時に保険料が上がる商品が多く、長期では入力額より負担が増える場合があります。
- NISAの利回りは保証されず、元本割れの可能性があります。
- 税金(保険の受取時課税・保険料控除の還付)は考慮していません。
- 比較しているのは払込期間内だけです。期間満了後は、終身保険の死亡保障は一生涯続く一方、掛け捨て定期保険は保障が終わります。この「期間後の保障の違い」は本ツールの数字には表れません。
契約・解約の判断は、設計書の解約返戻金推移表を確認し、必要に応じてFP等の専門家にご相談ください。
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よくある質問
Q. 貯蓄型保険を途中解約するとどうなりますか?
A. 払込期間の途中で解約すると、戻ってくるお金(解約返戻金)は払い込んだ保険料を下回るのが一般的です。特に保険料を安くする代わりに途中の返戻金を低く抑えた「低解約返戻型」では、払込額の7割程度に抑えられます。本ツールの円建て定額タイプでは、加入直後の45%から満了直前の72%へ徐々に上がるモデルで計算しています(変額タイプは費用控除後の積立金から解約控除を差し引く別の計算です)。契約前に解約返戻金の推移表を必ず確認してください。
Q. もっと早く返戻率が100%を超える保険もあるのでは?
A. あります。予定利率が高かった時代(1990年代以前)の契約では10〜15年で100%を超えるものが普通でしたし、現在でも一時払い終身保険や外貨建て保険には早期に100%を超える設計があります。ただし現在主流の円建て・月払いの終身保険(特に低解約返戻金型)は、低金利の影響で払込満了までは元本割れが一般的です。お手元の設計書と本ツールの前提が異なる場合は、満了時の返戻率を設計書の数字に合わせて調整してください。
Q. 病気になったとき、NISAのお金はすぐ使えますか?
A. 使えます。NISA口座の投資信託などは必要な分だけいつでも売却でき、通常数営業日で現金化できます。また医療費そのものには高額療養費制度があり、自己負担には月ごとの上限(年収370〜770万円なら月約8〜9万円)があります。会社員なら働けない間の収入も傷病手当金(給与の約3分の2×最長1年6か月)でカバーされます。
Q. 死亡保障はいくら必要ですか?
A. 一概には言えませんが、考え方は「遺された家族の生活費から、遺族年金などの公的保障と貯蓄を差し引いた不足分」です。子のある家庭には遺族基礎年金(年約83万円+子の加算)があり、会社員・公務員なら遺族厚生年金も上乗せされます。必要額は家族構成・住宅ローン(団信)の有無で大きく変わるため、FPや保険相談で個別に試算するのがおすすめです。
Q. 変額保険とNISAはどちらが増えますか?
A. 変額保険は保険の中で投資信託を運用する商品で、仕組みは「掛け捨て保険+NISA」の分離型に近いものです。ただし保険料の一部が保障・契約費用に充てられ、積立金からも維持・運用費用が引かれるため、同じ運用実績なら手元に残る額はNISAのほうが大きくなる計算になります。かわりに変額保険には、運用が不調でも死亡保険金の最低保証(基本保険金額)があるという保障面の強みがあります。本ツールの「保険のタイプ」で変額保険を選ぶと、費用を考慮した比較ができます。
Q. 貯蓄型保険にもメリットはありますか?
A. あります。①口座振替で強制的に貯まる仕組みになる、②円建てなら満了時の返戻額が契約時に確定している、③生命保険料控除で所得税・住民税が少し軽くなる、④死亡保険金には相続税の非課税枠(500万円×法定相続人数)がある、などです。増え方ではNISAに分がありますが、「確実性」や「強制力」に価値を感じる方には合理的な選択になり得ます。
免責事項
本ツールの計算結果は、入力された条件に基づく概算のシミュレーションであり、将来の運用成果や税額を保証するものではありません。投資には価格変動リスクがあり、元本を割り込む可能性があります。実際の投資・税務の判断は、金融機関や税理士等の専門家にご相談のうえ、ご自身の責任で行ってください。当サイトは特定の金融商品の推奨や投資助言を行うものではありません。また、当サイトにはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。詳しくは免責事項をご覧ください。